はじめに
日々の業務でデータ分析を行う中で、「毎回同じようなレポート構成を一から作っている」「ビジュアルやスライサーの配置に時間がかかる」と感じたことはありませんか?特にPower BIを使い慣れてきた方にとって、毎回同じ形式のレポートを最初から構築するのは非効率で、貴重な分析時間を奪ってしまう原因となります。
そんな悩みを解決してくれるのが、「Power BIの構成済みのテンプレート(※本記事は構成テンプレートと表現します。)」です。構成テンプレートとは、すでに一定のレイアウトや設定が整えられたPower BIファイルで、毎回の分析業務において再利用することで、大幅に作業時間を短縮できる優れた仕組みです。
本記事では、シンプルなPower BI構成テンプレートを提供します。
※使いやすさを重視しているため、シンプルな構成を採用しています。
構成テンプレートとは
構成テンプレートとは、Power BIレポートの土台をあらかじめ構築しておいたファイルのことを指します。具体的には、以下のような要素があらかじめ設定されている状態のファイルです。
- ページ構成(表紙、KPIサマリ、詳細分析など)
- タイトルの配置
- ビジュアルやスライサーの基本配置
- カレンダーテーブルの設定
これらをあらかじめ設計したテンプレートを用いることで、毎回のレポート作成時にゼロから構成を考える必要がなくなり、作業の効率が向上します。特に複数の分析者が同じフォーマットでレポートを作成する場合、統一感を維持しやすくなるという利点もあります。
また、「Power BI×色相環 デザインテンプレート」にて、デザインテンプレートの「テーマ設定」を提供しています。コーポレートカラーやプロジェクトカラーに合わせて、構成テンプレートへ「テーマ設定」を加えることで、配色も自由に設定できます。
構成テンプレートファイル
1-1.画面上部タイトル+フィルター/ビジュアル×4セット

1-2.画面上部タイトル+フィルター/ビジュアル×7セット(KPI 4セット)

1-3.画面上部タイトル+フィルター/ビジュアル×6セット(KPI 4セット)

2-1.画面左部タイトル+フィルター/ビジュアル×4セット

2-2.画面左部タイトル+フィルター/ビジュアル×7セット(KPI 4セット)

2-3.画面左部タイトル+フィルター/ビジュアル×6セット(KPI 4セット)

まとめ
Power BIの構成テンプレートは、レポート作成の効率化だけでなく、分析業務の品質向上や組織全体の情報共有の質を高めるうえで非常に有効な手段です。テンプレートを活用することで、以下のようなメリットが得られます。
- 毎回のレポート構築にかかる時間を削減できる
- チーム内でレポートの統一感が確保できる
- 誰でも一定水準のレポートが作れるようになる
特に、Power BIをチーム全体で活用する組織においては、構成テンプレートを整備することが、迅速な意思決定を推進する大きな一歩となります。初めてテンプレートに触れる方は、まず自分が日頃よく作るレポートをベースに、テンプレート化を検討してみてください。
「テンプレート化」は、ただの効率化ツールではなく、組織のデータ活用力を底上げする戦略的な資産ともいえます。本記事が、みなさんのPower BI活用を一歩進めるヒントとなれば幸いです。